関わり方

うんこ

吉村正浩です。

ちょうど一年前。
わくわく子どもえんに
研修に行かせていただきました。
その時に一番印象に残ったのが「うんこ」でした。

こども「まっさん,これ何て名前?」
川口さん「うんこ」

こども「まっさん,この花の名前は?」
川口さん「うんこ」

こども「まっさん,この草・・・」
こども「どうせうんこしか言わないからやめとき」

どんな流れでお聞きしたのか
忘れてしまいましたが,
こういったやりとりをしているよ,
というお話でした。

なんだかわくわくの教育に対する考え方が
詰まっているなと感じたのを覚えています。

名前を教えることは簡単です。
でも,それを知ったから何だというのでしょう。
名前を知ったところで本当に
その花や虫を知ったと言えるのでしょうか。

一つの花。
その名前よりもその花を味わうことの方を
大切にしています。

どんな時に咲いているのでしょうか。

それはどんな匂いがするのでしょうか。

どんな味がするのでしょうか。

おもちゃを作って遊んだり,

飾りにしてみると楽しいかもしれません。

名前がないと不便なので,
いつの頃からかみんなが同じ呼び方を始めます。
それが名前になっていきます。

こんなストーリーを積み重ねることが,
その一つの花を味わうことなのだと思いました。

つい,
「正しい知識が大切」
「調べることも大切」
と思ってしまいますが,
大抵名前を知ったら
知ったつもりになってそれで終わり。

その積み重ねが偏差値重視の教育に
つながっていくのではないでしょうか。

もちろん,人類が築いてきた知識は大切です。

でも,幼児期に必要なことではないと思います。

てくてくではどんぐりやしいのみは
全てスダジイと呼ばれています。

だからどんぐりを見つけると
「おいしそう」と食べてみようとしています。

最近は

「どうも食べられないスダジイがあるようだ」

と,だんだん気づいてきたようです。

このように経験を積み重ねること,
それが寄り添うことであり,
豊かな時間だと感じています。

と言いつつ,私は見つけた植物を
Google画像検索にかけてしまう
残念な大人なのは変われませんね。


***


川口正人です。

3月になりました。
暖かくなって色んな物事が動きだす季節です。

大きく深呼吸して春を胸一杯に吸い込んで
ちょっと遠くまで歩きましょうかね♪

さて、今日は名前についてちょっとお話しします。

物にはそれぞれ名前が付けられています。
名前があると便利ですよね。
でも、その名前って誰が決めたのでしょうね?

桜は何で桜になったのでしょうか?
皆が桜と呼ぶから
敢えて他の名前で呼ぶことはしませんが、
他の名前で呼んでも良いのではと
僕は考えてしまいます。

わくわく子どもえんでは
芋虫の事を「横断虫」と呼びます。

それは、ある日の探検中に
道を芋虫が横切っているのを見て、
一人のスタッフが

「横断中やね」

と言ったのを聞いた周りの子ども達が覚えて以来、
毛虫や芋虫の類いは横断虫になりました。

世間での呼び方を知ったら
ビックリするでしょうね♪

自然の中には知らない事が沢山あります。

春は色んな花が咲くので
子どもたちはその花の名前を
知りたがって沢山質問をして来ます。

でも、僕にとって大事なのは
名前よりも食べれるかどうかが
一番の関心事ですから
名前にはあまり関心がなかったりします。

そこで、この花の名前を聞かれたら
「何て言うのかな?」
と一緒に考えるようにしました。

大人が、色んな事を教えるより
自分で考え、工夫して行くことの大切さを
伝える為にはどうしたら良いのかな?

自分の知らないことや出来ない事は
大人に頼めば簡単に解決してくれるから
「何でも聞こう」「やって貰おう」
になってしまわないかと考え、
出した答えが子どもたちの質問には
「うんこ」と答えるということでした。

もしくは、興味を持った子どもの名前を
その花に付けたりもしました。

まっとさんが好きな花

誰それさんが好きな花

と、新種(?)の花が沢山です。

更に興味を持ったなら、
世間で呼ばれている名前や、
学術的な名称を図書館や本屋さん、
今ならスマホで検索して知ることでしょうね。

自分だけの花ってちょっと良くないですか?

知らないこと・出来ない事は
知りたいという欲求に変わり、
出来るようになりたいという気持ちに
繋がっていくでしょう。

出来ることを数えるより
出来ないことを知ってる方が
楽しみは大きいですよね。

春です。
外に出て知らないを沢山見つけましょうか^^


***


鈴江知明です。

私は自分の子育てをするようになってからつくづく、
「いかに自分が知らない事だらけだったんだろう」という事を知りました。

日常の中にたくさんの学びがありすぎて、
今まで私は何を見て過ごしてきたのだろう
と不思議に思うほどでした。

知らないを味わう。

面白い響きです。

さあ、今年もこれから
春の【知らない】を探しに行きます?

食べられるものをいっぱい集めたいです!笑