てくてくの暮らし

遊びについて

前回まで足裏の話をしてまいりました。
皆さんに足裏の大切さが伝わっていると良いのですが,
実際にやってみるとその違いに気付いていただけると思います。
是非お試しくださいね。

歩くことは最高の遊びだとお伝えしましたが,
大人だって、
同じ道を歩いても日によって感じるものや見えるものは
天気・季節・その日の気持ちで毎日違います。

地面との距離が近い子供達は,
大人より多くの物を発見し,興味を持ってくれます。

その興味の方向は様々で,虫,花,石ころ,
車や通りすがりの人等,尽きることがありません。

遊びとは,夢中になることが大事だと思います。

私たち大人は,ついついその子の遊びを評価してしまいがちです。

海に行けば,水遊びをすることが楽しいことだと考えてしまい,
「せっかく海に来たんだから・・・。」
と、水遊びをさせてしまいがちです。

水に入らずに砂浜でボーっと海を眺めている子をみると,
「なんで?」
と、心配になってしまいますが,
その子は今,風や海の色や波の音を味わっているのかもしれません。

山や森に行けば,この季節はドングリや木の実がたくさん実っているので,
そこに興味を持ってほしいと色々働きかけてしまいますが,
自然の景色や音を楽しんだり,石ころや木の枝で夢中になって遊んだりと,
その子の気持ちや体が欲することを遊ぶことを通して大人も味わってほしいのです。

子供にとって遊びは大切な仕事です。

自らの興味・関心を自由に表現することが
最も充実した時間となり,満足させてくれることでしょう。

いわゆるフローの状態ですね。

そんな時に声をかけても聞こえないでしょうし,
時間も止まっているし,
それ以外の物は見えていないと思いますから,
大切な時間を邪魔しないで,
『その子が今,何を味わっているのか』
一緒に見守ってほしいのです。

子育てが出来る時間はそんなに長くはありませんし,
子供が子供でいられる時間もそんなに長くはありません。

忙しい毎日ですがちょっと足を止めて,
声をひそめて見守ってみませんか?
満足して振り返った顔はとっても晴れやかだと思います。