てくてくの暮らし

地域の方々と一緒に

川口正人です。

すっかり町の人達とも顔馴染みになり
探検の途中で沢山声をかけていただけるようになり
歩く楽しみがグングンひろがっています。
てくてくの場所を街中にして良かった〜

自然保育と言いながら何故街中で?
と、思われた方も多いと思います。

山や海や野原だけが自然ではなく
広く捉えれば、ビルも路地も其処にあるので
自然と言えるのではないのでしょうか?

森で味わえない愉しさは
そこに住む人達との触れ合いです。

すれ違う人達と挨拶を交わす。
徐行しながら脇をゆっくり進んでくれる運転手さん。

いつか大きくなってもこの風景をきっと
肌が覚えていると思います。

人里離れた場所では味わえないこの触れ合いが
より多くの人達の中で暮らしていく時に
大きな支えとなってくれると願っています。

***

鈴江知明です。

毎日てくてく歩いていて
感じるのは地域の人の温かさです。

皆さん、子供の存在自体を心から
喜んで下さっているように感じます。

普通だったらちょっとコレ注意されるかな…
と内心ドキドキしながら、
ご迷惑にならない限りは自由にさせています。

大目に見てくださる方が殆どで、
日々感謝しています。

先日は斜め向かいの小さな畑で
少し土いじりをさせてもらった時、
やってはいけないラインを
超えたので止めたのですが、
それでもブレーキが効かなかったため、
ご近所さんの目の前で叱り、
園舎へ強制送還を行いました。^^;

基本的には自由にできる環境を整えますが、
社会という秩序の中で生きていくための経験も、
地域の中で培っていく事も大切にしていきます。

でも私達も葛藤しています。
本当はさせてあげたいけど、社会的にどうだろう…?

線引きが難しい…と悩む事もあります。

正解は一つでは無いので、
皆で考えて成長していけたらと思います。

これからも地域に受け入れられるように、
子供達と一緒に笑顔を振りまいて歩いていきますね♪

***

吉村正浩です。

正人さんと知明さんに
てくてくの杜と地域の方々との触れ合い
について書いて頂いたので,
私は小学校教員時代を
思い出しながら書いてみます。

1・2年生は教科として
「生活科」というものがあります。

平成4年度からスタートしたので,
私は受けたことがないのですが,
私の妹は受けたそうです。

それまでの社会科と理科がなくなり
新設された教科ですので,
似た内容もありますが,目標が違ってきます。

低学年を担当したのは最後の年だけでしたが,
私が「生活科」の中で
大切なことの一つだと思ったのは,
「地域との関わりと繋がり」でした。

といっても難しいことではなく,
学区のどこにどんなところがあって,
どんな人がいるか。

それを知っておくことが
大切かなと思っています。

小学校の学区は割と広くて,
全て回ると日常生活に関わる場所や
人がたくさんいることに気づきます。

行ってみて,見せてもらって,
「わー,すごい!」
と,キラキラした目で
地域で働く大人や生活する人に触れ合うこと。

それが3年生以降に社会科で,
自分たちの生活がどんな仕組みで
成り立っているのか考えたときに,

「そういえば,あそこにこんな人いたよ」
「行ってみよう!」

となってくれれば良いな,
と,思っていました。

地域に素敵な大人がいること。

その方々と触れ合うこと。

それが地域への愛着となり,
成長する中で愛国心へと
育っていくのではないかと思います。

小学校では時間が限られる中,
できるだけ多くの人と関われるようにと
事前準備に膨大な労力をかけてアポを取り,
数時間で全てを回る
「まちたんけん」をしていました。

やりたいこと,やるべきことは
悪くないと思うのですが,何かがおかしい!

そんな思いを持ちながら,
できることをやっていました。

そして,てくてくの杜がスタートして2ヶ月。
確実に地域の方々との関わりが日に日に増え,
様々な形でお世話になっている毎日です。

このまま数ヶ月,1年,2年と暮らしを続ける中で,
きっとこの街への愛着は
育まれていくのではないかと思います。

私は好きになりました!

正人さんは完全に惚れてしまったようです!

私は文科省による指導要領の改定は
良い方向に確実に向かっていると思っていますが,
残念なことにそれが現場での実践に
活かされるのは難しいと感じています。

てくてくの杜での生活は
文科省の方針にも沿っているなぁと,
2人の文を読んで感じました。

***

〜川口正人おすすめの本〜

井深 大 著
「井深大の心の教育」

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おすすめ文は価値観を押し付けて
しまうのであえて書きませんが,
まだ読んだことのない方には
ぜひ読んでいただきたい一冊です。