てくてくの暮らし

それっていじめ?

てくてくの杜でレギュラーメンバーが
複数人になってから小さな社会となり
色々な人間関係が見られるようになりました。
その中で,気になっていることがあるのでご紹介いたします。

ある子がちょっかいを出されて嫌がっている時,
周りの子が便乗して一緒にちょっかいを出し始め,
「やめてー!」と泣いている子に対して
ニコニコしながらその嫌なことを
みんなでやり続けている。

普通は,
「やめなさい!」と止め,
「嫌がることをやってはいけません」と,
教えなければいけないと思ってしまいます。

そんな場面も子供たちにとっては一つの経験です。

やる側,やられる側双方にどんな思いがあり,
この経験にどんな意味があると考えられるのか。

川口正人さんに聞いてみたいと思います。

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三、四歳くらいまでのの子どもたちは
言葉のコミュニケーションより
体のコミュニケーションの方が得意ですから
大人の側から見るとちょっと声を
かけたくなる場面もあると思いますが、
それをイジメだとは考えていません。

何故かと言うと、
皆が見ている所でしているので
ジャレあっているだけだと見ています。
それを止めてしまうと
今度は隠れて同じ事を始めます。
するとイジメになってしまいます。

ステージ理論から言えば
爬虫類脳から哺乳類脳に移行する時期ですから
体のコミュニケーション(言葉)を邪魔したくありませんね。

この経験を経てから言葉による表現が生まれて
本当の意味での優しさとか信頼が出来て来ると考えています。

しかし、周囲が無関心で
見て見ぬ振りをしていたり、
大切な時期だからヤレヤレ〜
とけしかけてしまうと、
違うものが積み上がっていくので
注意をして下さいね。

それを見て目に余る時は、
どんな気持ちを自分が感じているかを伝えて下さいね。

何をやっても良いと言うことではありません。

わくわく子どもえんの子どもたちが
新しく入って来た友達に
しばらくは距離をおいて接していますが
何日か経つとこんな言葉が聞こえて来ます。

「仲間にいれんけんね〜」

この声を聞くと、
「嗚呼、仲間になったんだなぁ〜」
と安心したものです。

イジメは確かに良くないことです。
それは子どもに限った事ではありませんね。
大人はハラスメントという言葉に変えて
おしゃれに語っていますよね。

相手の気持ちを理解、共有することが
コミュニケーションだと思いますが、
子どもの頃の過ごし方が
この力を大きくしてくれる大切な経験ですね。

川口正人


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とのことでした。
てくてくの杜では基本的に止めることはありません。

しかし、スタッフそれぞれが嫌だなと思ったときは
その気持ちを伝えるようにしています。
それを聞いてどうするかはその子に委ねます。